【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
そう言うと疾風は私の手を取り、春真くんの背中を押して玄関へ向かう。
「この先にアイスクリーム屋があるんだよ。ゆっくり話してこい」
「疾風さん、全部押し付けるつもりですか?」
「俺、説明が下手なんだよ。それに、仲直りしたかっただけだしさ。で、夏海」
呼ばれてはっとする。
「いろいろあったけど、仲直りだ。わかったか?」
「うん、それは……私もしたかったから」
「誰がなんと言おうと友達。だから、たまには話し相手になってくれよな」
どうしてか、隣にいる春真くんがイライラしているみたい。
「でも、疾風」
チラリと春真くんを一瞬、視界に入れる。
「それも含めて話してこいよ。俺はどうなっても恨まねえからさ」