【完】天使くん!これは友情ですか?恋ですか!?
「蛍兄!」
「うおぉぉい!?」
ノックしないで蛍兄の部屋を開けたら、少女漫画を読んでいた。
突っ込みたいけれど、今はどうでもいい。
「蛍兄さ、トラウマある?」
「あ? 今、この瞬間がトラウマだ」
「真面目な話なんだけど」
「トラウマ? つーか、それがなに?」
「ちょっとずつでいいから克服しろって言われたら……怒る?」
涼兄は仕事だから、仕方なく蛍兄に聞いてみる。
まともな答えは期待してない。でも、それでも私は答えが欲しかった。
「なにが聞きてぇかわからないけど、俺は怒るかな」
やっぱりそうなんだ。