ぼくのセカイ征服

…いや、正解。僕はそんなに顔に出るタイプなのか！？よっしゃあ！何か、この世界で生きていく自信がなくなってきたぜ！
うーれーしーくーなーい！
というか、スミレよ。根拠とは、大それたモノなのか？お前の感性のその辺りが、少し引っ掛かる。
とりあえず、今は全然関係ないのだけれど。

…そうだ！コイツにはあまり話したくはないが、全ての顛末を打ち明けて、何かアドバイスを貰おう。コイツもいわゆる『幼なじみ』なワケだし。

なんて、僕が考えていると、不意に、スミレが口を開いた。

「まさか…本当に天川さんと喧嘩したわけじゃ…」

…コイツ、出会うタイミングは悪いが、こっちが切り出そうとした事を先読みして言ってくるタイミングは抜群だな。特に、何の役にも立たないが。

「実は…そうなんだ。僕の軽はずみで軽率で迂闊な発言のせいで、コトハは怒ってしまったんだ。」

今の台詞、自分で言っておいて何だが、凄く説明臭かったなぁ。これからは気をつけなければ。

…っと。今はスミレとの会話に集中するのが優先事項だったな。聞き手・話し手としての自覚を持たねば。


──僕は、自分の過去の話などの無駄な部分は極力伏せ、コトハとのやり取りをスミレに説明した。


僕の説明を聞き終わると、スミレは顎に手を当て、首を傾げて言った。

「へぇ…あの温厚な天川さんが怒るとはねぇ…。時任君…貴方、幼なじみという立場をいいことに、強制セクハラを働きでもしたのかしら？」
「お前、話の前半部分を聞いてなかったのか！？第一、僕はそんな不安定な権力を傘にセクハラを働いたりはしないっ！」
「それじゃあ、ただ単にセクハラを働いたのね…最低だわ。」
「それは言葉のあやだ！セクハラはしてない！お前はもっとしっかり人の話を聞け！」
「なら、何をしたというの？彼女、泣いていたわよ？」
「それは…」