ぼくのセカイ征服
なぜなら――
「はい!僕の名前は瓜生 瞬牙です!漢字は…まぁ、言わなくてもいいですよね?そして、向こうにいるのは妹のジュンちゃ……いえ、妹の楯禍です。」
「そう。私は、菫。箭内 菫…よ。これから、よろしく頼むわね。」
「はい!こちらこそ、よろしくお願いします!スミレ先輩っ!」
「嫌ね、瓜生君。箭内さん、でいいわよ。」
「では、そうさせていただきますっ!箭内さん!」
「盛り上がってる所に悪いんだけど、呼び方に親しみが無くなった気がするのは、僕だけなのか?」
「ええ。全て貴方の気のせいよ。それと、時任君も今度からは、私の事を箭内さん、と呼んでくれはしないかしら?」
「う…ま、まぁ、考えておく。」
「ところで、箭内さん。と〜る先輩とはどういったご関係で?」
――こうなるからだ。
…まぁ、シュンは、過去に僕とスミレの間に何があったかを知らないのだから、こういう無神経(?)な質問をしてしまっても仕方無い。
…仕方無い…のだが、こうも予想の通りに禁忌に触れられると、何だか少し苛立つな。
「…箭内さん?どうしました?」
「し、シュン!この話はまた今度…いや、今日の夜にメールでするから、それまで我慢してくれ!」
――もうこれ以上、話をややこしくさせてたまるか。
スミレの発する、『本当の過去を伝えたらどうなっても知らないわよ』的なオーラを背に受けながら、僕は必死でシュンを説得する。
「よ、よよよ夜!?夜ですか!?夜中に先輩とメールが出来るなんて、夢みたいです!先輩と夜通しメールをするためなら、今はいくらでも我慢しますよっ!」
「じゃあ、今日はもうお開き!皆さんお疲れ様でした!気をつけて帰宅して下さい!」
「はーい!行こう、ジュンちゃん!」
「……ん。」
僕の畳み掛けるような台詞の嵐に対し、元気よく返事をしたシュンは、妹に自分の服の袖を掴ませて、半ば引っ張るような感じで教室を後にした。
――はぁ、相手がシュンでよかった。アイツは何か、僕を盲信している節があるな。それを鑑みると、別に謀ったつもりはないのだが、何だか悪い事をしてしまった気になってきた。また今度…いや、今日の夜にでも無理矢理会話を終わらせた事を謝っておくか。
「はい!僕の名前は瓜生 瞬牙です!漢字は…まぁ、言わなくてもいいですよね?そして、向こうにいるのは妹のジュンちゃ……いえ、妹の楯禍です。」
「そう。私は、菫。箭内 菫…よ。これから、よろしく頼むわね。」
「はい!こちらこそ、よろしくお願いします!スミレ先輩っ!」
「嫌ね、瓜生君。箭内さん、でいいわよ。」
「では、そうさせていただきますっ!箭内さん!」
「盛り上がってる所に悪いんだけど、呼び方に親しみが無くなった気がするのは、僕だけなのか?」
「ええ。全て貴方の気のせいよ。それと、時任君も今度からは、私の事を箭内さん、と呼んでくれはしないかしら?」
「う…ま、まぁ、考えておく。」
「ところで、箭内さん。と〜る先輩とはどういったご関係で?」
――こうなるからだ。
…まぁ、シュンは、過去に僕とスミレの間に何があったかを知らないのだから、こういう無神経(?)な質問をしてしまっても仕方無い。
…仕方無い…のだが、こうも予想の通りに禁忌に触れられると、何だか少し苛立つな。
「…箭内さん?どうしました?」
「し、シュン!この話はまた今度…いや、今日の夜にメールでするから、それまで我慢してくれ!」
――もうこれ以上、話をややこしくさせてたまるか。
スミレの発する、『本当の過去を伝えたらどうなっても知らないわよ』的なオーラを背に受けながら、僕は必死でシュンを説得する。
「よ、よよよ夜!?夜ですか!?夜中に先輩とメールが出来るなんて、夢みたいです!先輩と夜通しメールをするためなら、今はいくらでも我慢しますよっ!」
「じゃあ、今日はもうお開き!皆さんお疲れ様でした!気をつけて帰宅して下さい!」
「はーい!行こう、ジュンちゃん!」
「……ん。」
僕の畳み掛けるような台詞の嵐に対し、元気よく返事をしたシュンは、妹に自分の服の袖を掴ませて、半ば引っ張るような感じで教室を後にした。
――はぁ、相手がシュンでよかった。アイツは何か、僕を盲信している節があるな。それを鑑みると、別に謀ったつもりはないのだが、何だか悪い事をしてしまった気になってきた。また今度…いや、今日の夜にでも無理矢理会話を終わらせた事を謝っておくか。