Call my name !! 【短編】
「しかしあいつも馬鹿だよな。最初、リカちゃんなんて遊びのつもりだったんだけど」

リカのことなんて最早どうでもいい。私もぐびっと缶ビールを飲み干した。酒の勢いがないと、こいつに問い正すことができない。


「私達はどうなの?結婚。ケイタ、ちゃんと考えてる?」

「うん、考えてるよ」


……そんなあっさり答えるんですか。もう少し雰囲気作ってくれてもいいじゃん。プロポーズまでとは言わないけどさ。


「ケイタって、ちゃんと私のこと好きなの?」

「……どうしたの、急に?」


そんなこと、聞かなくたってケイタの態度でわかっていたはずなのに。

アルコールが入っているから、普段言えないことも言えてしまう。


私は不安でしょうがなかったのだ。いくら態度で伝えてくれるよりも、はっきりとした言葉で伝えてほしい。

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