Call my name !! 【短編】
顔を真っ赤にして話すケイタが愛しく思えてきて、自然と口から笑い声が漏れてしまった。

「もういいよ、ケイタ。私こそ焦っちゃってごめんね。ありがとう」


ケイタはバツが悪そうに、耳の下あたりを揉みほぐす仕草を見せた。落ち着かないのかまばたきも多いようだ。


「それとね、この際だからもう一つ言っておく。実は俺……」

「え、なに?」

「……実は俺、すっげぇドM。『ユウナちゃん』にたくさんいじめられたい」


お前はなぜそれを今言うんだ!名前を呼ぶことはできないくせに、ドMだなんて恥ずかしいことよく言えるな!


「あんたね、そんなこととっくにわかってたから!」


ケイタを乱暴に押し倒してから、鎖骨に顔をうずめて軽く噛んだ。

気持ち良さそうに顔を歪めるケイタを見て、私はようやくわかった。


……なるほど、こいつは変態だ。

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