呪われ姫と強運の髭騎士
 ――その時

「セヴラン様……」
 
 行き先を阻むように木陰から出てきたのはソニアで、セヴランは一瞬、息の根を止められた。
 
 かがり火の僅かな明かりの中でも、ソニアの色をなくした顔はよく分かった。
 
 そして顔色だけでなく表情も無くしていることに。
< 170 / 283 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop