誰にも言えない秘密の結婚
昼休み。
私は入社以来、ずっとお弁当を作って来ている。
他の人は食べに出たり、コンビニのパンだったりお弁当だったり。
結婚しても私はお弁当、拓海さんはコンビニで買ったもの。
本当は拓海さんにもお弁当を作ってあげたい。
コンビニのものばかりだったら飽きるだろうし、身体の面でも心配だから。
でも、これもバレないためには仕方のないこと。
「吉田って、いつもお弁当だよね?」
拓海さんはコンビニのおにぎりを食べながらそう聞いてきた。
「は、はい」
って、私が毎朝、お弁当を作ってるのは知ってるはず。
なのに、いきなりそんなことを聞いてきてビックリして卵焼きを落としそうになった。