誰にも言えない秘密の結婚




「学校以外の時間はミナと一緒にいて、何をするにも、どこに行くにも一緒だったんだ。でもね、俺は高校から寮のある学校に行くことになって、15歳で施設を出たんだけど、施設を出る日の朝のミナの顔は今でも覚えてるよ」



拓海さんをお兄ちゃんのように思っていたミナちゃん。


いつも一緒にいて、守ってくれていた拓海さんが、自分の目の前からいなくなるって、どんなに悲しくて辛かっただろう……。



「俺ね、小学校と中学校と友達と呼べる人がいなくてね。高校に入って初めて友達と呼べる人が出来たんだ」


「社長、ですか?」


「うん。俺のことを話し時、空翔は“ふーん”みたいな感じで、偏見の目で見るわけでも、同情するわけでもなく普通に接してくれたんだよね」


「社長らしいですね」


「だろ?」



拓海さんはそう言ってクスクス笑っていた。




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