誰にも言えない秘密の結婚
「登下校の途中に公園があるんだけど、ある日、下校時にその公園の前を通りかかったら、ミナが3人の男の子に囲まれてイジメられてたのを見たんだ……」
「えっ?……何で、酷い」
私は思わず、そう言葉に出していた。
ミナちゃんはその時、どんな気持ちだったんだろうと思うと、何とも言えない気持ちが込み上げてきた。
「周りと家庭環境が違うから、そういうことで悪口を言われたり、からかわれたりするんだよ」
「そんな……」
「ミナもその時、男の子たちに囲まれて押されたりしてて……俺がミナを助けるために公園に入ったら、男の子たちは逃げちゃって、ミナは俺に抱きついて泣いてた……。それからかな、ミナが徐々に俺に懐いてくれたのは。お兄ちゃん、お兄ちゃんって、いつも後ろにくっ付いて来てね」
「拓海さんのこと、本当のお兄ちゃんみたいに思ったのかな……」
「多分ね。俺もミナの事を本当の妹みたいに思ってたし。俺のことをお兄ちゃんって言ってくれるのが嬉しくて、愛おしくて……」
拓海さんはそう話しながら、少しだけ笑っていた。
だけど、やっぱりどことなく悲しそうな目をしていた。
拓海さんとミナちゃんの間に何があったんだろう……。