誰にも言えない秘密の結婚




「拓海は優しいし、好きになった女を大切に一途に思ういい奴なんだよ。今まで苦労して、辛い思いをしてきた分、俺は拓海には本当に幸せになって欲しいと思ってる」


「はい」


「まぁ、いろいろ話したけど、明ちゃん、俺が明ちゃんに伝えたかったことはね、家族の温もりを知らない拓海と家族になってくれたことを感謝してる。拓海と結婚してくれて、本当にありがとう。あと、拓海のこと、これからも宜しくお願いします」



社長はそう言って頭を下げた。



「社長!頭を上げて下さい!私の方こそ、拓海さんには感謝してるんです」



社長は頭を上げて私を見た。



「拓海さんに救われました。ミナちゃんのことを聞いた時には何で?って気持ちが大きかったのは確かです。でも拓海さんの本当の気持ちがわかった今、凄く幸せに思ってます」


「明ちゃん……。拓海も明ちゃんにそう思ってもらえて嬉しいと思うよ」


「はい……」


「……に、しても拓海のやつ遅いな」


「ですね」



社長とお互い顔を見合わせて笑った。


その時……。



「帰ってるけど?」



事務所のドアが開いて、そう言いながら拓海さんが入って来た。




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