誰にも言えない秘密の結婚
「拓海!?」
「拓海さん!?」
社長と声がハモった。
「お前、いつからいたんだよ?」
「えーっと、俺が明に対して行動が精一杯だってとこからかな」
「えっ?あ、えっ?おまっ!」
社長が慌てる。
いや、私もかなり慌ててるけど。
まさか社長との会話を聞かれてるなんて……。
この前と逆の立場だ。
拓海さんは自分のデスクにコンビニで買って来たものを置いて、椅子を座った。
「俺がキスもしたことなければ、女性経験もなくて悪かったな」
拓海さんはそう言ってクスリと笑うと、缶ビールを開けると一気に喉に流し込んでいく。
ビールを飲む拓海さんの横顔に胸がキュンと高鳴った。
「べ、別に悪いとは言ってないだろ?あー!今日は仕事お終い!俺も飲もう」
社長はそう言って、椅子から立ち上がると拓海さんのデスクに置いてあるコンビニ袋からチューハイを取って飲み始めた。