誰にも言えない秘密の結婚



館内に入ると、目の前に大きな水槽が広がっていた。


その中を気持ちよさそうに魚が泳いでる。



「わぁ!」



私は水槽のガラスの前まで行った。



「すごーい!」



拓海さんの手を離れ、ガラスにペタッと手を付いて、下から水槽を見上げた。


そんな私の姿を見て、クスクス笑う拓海さん。



「明のこんな姿、初めて見た」


「あ、いや……」



拓海さんは私の斜め後ろにピッタリくっ付いて、水槽を見上げる。


膝を曲げ、私と同じ目線の高さで。


顔が近くて、ドキドキして、水槽を見ることに集中できない。



「次、行く?」


「う、うん……」



拓海さんは私の手を握り、次のゾーンへ行った。




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