誰にも言えない秘密の結婚
「もし、ずっと前から……うーんっと……例えば、明と出会う前から有本の気持ちを知っていたとしても、付き合うとか結婚とか考えられないよ。有本のこと、気にしてないし、何とも思ってないから気付かなかっただけ」
拓海さんはそう言って、私のお腹に手を当てた。
「確かに、有本は可愛いと思うよ?」
その言葉にズキンと胸が痛む。
「だけど、ああいう性格?ノリ?が苦手だし、おじさんは付いていけないよ」
「おじさんって……」
私はクスリと笑った。
「だって、俺、28歳だよ?」
「あ……私、拓海さんの年齢、初めて知ったかも……」
「えっ?そうだっけ?言ってなかったっけ?」
「うん、多分……」
「まぁ、とにかく有本は部下で後輩な関係で、それ以下でも、それ以上でもないよ」
「うん……」
「あまり変なことばかり気にしてると、胎教に良くないよ?」
拓海さんはそう言って、私のお腹に当てていた手で、お腹をゆっくり優しくさすった。