キミの音を聴きたくて



◇◆◇



文化祭が終わって、今は夏休み真っ只中。




“ 今日 ” は何もかもを忘れたい日だ。
だから家にはいたくない。



私は日々ちゃんの家に遊びに来ている。




こんな風に家で遊んだりする友達なんて今までいなかったから、新しい存在に心があたたまる。



彼女の家は予想通りかわいらしく、女子らしいぬいぐるみがたくさんある。



私の部屋とは対照的で、見た人が楽しい気分になれる物ばかりだ。




でも、ここにいるのは私と日々ちゃんだけではない。




「まさか音中さんと遊べる日がくるなんて……!」



「みんな、私服かわいいねっ」



そう、文化祭で仲良くなった相川さんと月野さんも一緒だ。

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