恋愛預金満期日 ~夏樹名義~
彼が私の耳元で静かに囁いた……
『今日は僕の恋愛預金満期日』
ずっと、ずっと大事に守っていてくれた彼の想いに、私は幸せを噛みしめた。
『じゃあ、又、新規の恋愛預金通帳つくりましょう』
私の言葉に彼は首を横に振って言った。
『もう、積立はしません。辛すぎます…… これからは、あなたへの想いは、毎日使う事にします』
彼は、両手で私の頬を優しく包むと、自分のおでこを私のおでこに重ねた……
愛しそうに……
「完」


