朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
お母様。まだ生きているかしら。私が暗殺を諦めたと知れば、お母様やお兄様、アミルカのみんなはどれだけ落胆することだろう。
アミルカで過ごした楽しかった少女時代を思い出すと、涙が出そうになる。
「なんか、以前より深刻そうだな。アミルカで何か動きがあったのか?」
よっぽど私がしょんぼりした顔をしていたんだろうか。さすがのラッセルも眉根を寄せ、心配そうな表情になった。
「俺には相談していいんだよ。俺はお姫様の味方だから」
ラッセルの手が、私の頭をぽんぽんする。その手がやけに温かくて、防御しっぱなしの心が緩みそうになる。
「いいえ……できない」
誰にも相談できなくて辛いのはたしか。ラッセルなら、言っても大丈夫かもしれない。一瞬そんなことを考えてしまったけど、やっぱり思いなおす。上手くは言えないけど、この人はなんとなく信用できない。
「そうか。じゃあ、気が向いたらいつでもなんでも相談してくれよ。な。元気出せって」
ラッセルが手を伸ばし、一歩近づく。私は後退する。
「ありがとう。ごめんなさい」
好きでもない男の人に甘えちゃいけない。そうした途端に気を許してしまいそうだから。
逃げるように図書室から出ると、扉を閉めた途端に足が硬直したように動かなくなってしまった。