朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令


今日はエドガー、特に忙しいみたい。昼食も夕食も、仕事に集中したいという理由で執務室に運ばせていた。そこにわざわざ乱入することもできず、仕方なく一人で寂しく食事を摂った。


「こんなの、結婚の意味がないわよ」


ずっとそばにいろとか言ったくせに。仕方がないとは思っているけど、今日はちょっと嫌なことがあったんだもの。一緒にいてほしかったな。

結婚前から使っている私専用の部屋で、ルーシアが給仕をしてくれる。一応夜の護衛ということでセンテムも部屋の中にいた。けれど彼らと一緒に王妃が食事を摂ることは許されていない。

シャイレンドルフって、変なしきたりが多いわよね、堅苦しいのよ。アミルカは何かにつけてもっと緩かったわ。だから戦争に負けちゃったのかもしれないけど。


「いいじゃないですか。好きな人と一緒になれただけでも、幸せですよ」


センテムが苦笑してそんなことを言う。


「そういうセンテムは結婚してるんだっけ?」

「いいえ」

「ご両親がおせっかい焼いてこない?」

「焼いてきますよ。でも、私はまだひとりで良いと思っているので」


そうなのね。もったいないわ。センテムは顔や体はいかつくて怖く見えるけど、本当は優しいのに。きっといい旦那さんになるわ。なんて余計なことを言ったらそれこそお節介よね。


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