朝から晩まで!?国王陛下の甘い束縛命令
次の日から、結婚の儀の準備が始まった。
「国王陛下が王女に一任するとおっしゃっていましたので」
目の前には、色とりどりのドレスがずらり。衣裳部屋に連れてこられた私は壁一面に並ぶそれらに言葉を失っていた。この中から結婚の儀と披露宴で着るドレスを選べと言うのだ。
「本当なら王女の体に合わせて作った方が良いのですが、なにしろ時間がございません。好きなものをお選びいただき、微調整をさせていただきます」
国境で私を着替えさせた女性が淡々と言う。きっちりと後ろで髪をまとめた三十代と思われる彼女は、女性使用人取締役のルーシア。質素な茶色のドレスを着ている。
「たくさんありすぎて迷っちゃう。ねえ伯爵、どれが良いと思う?」
結婚の儀は白、披露宴はカラードレスという習慣があることだけはルーシアが教えてくれたけど、デザイン豊富で目移りしてしまう。
「さあ……私は女性のドレスはさっぱり」
ボートレイト伯爵は髭をいじりながら眉を下げた。
「頼りないわねえ。ねえルーシア、あなたはどう思う?」
「どれでも良いです」
そんなきっぱり……。少しショックを受けていると、ルーシアが咳ばらいをして言いなおす。
「どれでもお似合いになるという意味です」