エア・フリー 〜存在しない私達〜《前編・誕生》
黒沢は途中、コンビニに寄ると、ブロック型の氷を2個買って、また目的地へと車を30分程走らせた。
着いたのは埠頭で、源は睡眠薬が効いているのであろう、ぐっすりと眠っている。
埠頭には都合よく誰もいない。
早速、黒沢は準備に取り掛かった。
ここの埠頭の海沿いは段差がついてないので、毎年、何台かの車が落ちる事故が起きるので立ち入り禁止のロープが張られている。
そこに、黒沢は目をつけた。
ロープを取って中にはいると車を海沿いギリギリの所に停車し、前輪の前に氷を置いた。そして、源を運転席へと座らせるとクーラーを止め、ギアはドライブに入れてサイドブレーキを下げた。
「睡眠薬と言ってもただの睡眠薬ではない。もし目が覚めても体の自由はしばらく効かないハズだ。だから、車内で熱中症になって死ぬか、それとも氷が溶けるのが早くて海に落ちて死ぬかのどちらかだ。さよなら、源。お前に恨みはないが、残念だな。」
黒沢はそう言って、その場を立ち去った。
着いたのは埠頭で、源は睡眠薬が効いているのであろう、ぐっすりと眠っている。
埠頭には都合よく誰もいない。
早速、黒沢は準備に取り掛かった。
ここの埠頭の海沿いは段差がついてないので、毎年、何台かの車が落ちる事故が起きるので立ち入り禁止のロープが張られている。
そこに、黒沢は目をつけた。
ロープを取って中にはいると車を海沿いギリギリの所に停車し、前輪の前に氷を置いた。そして、源を運転席へと座らせるとクーラーを止め、ギアはドライブに入れてサイドブレーキを下げた。
「睡眠薬と言ってもただの睡眠薬ではない。もし目が覚めても体の自由はしばらく効かないハズだ。だから、車内で熱中症になって死ぬか、それとも氷が溶けるのが早くて海に落ちて死ぬかのどちらかだ。さよなら、源。お前に恨みはないが、残念だな。」
黒沢はそう言って、その場を立ち去った。