H ~ache~
雷の音で目が覚めた。
(凄く良く寝た…)
欠伸をして時計を見ると、夕方の5時だった。
(3時間も寝てたんだ)
薄暗い部屋にはバリバリと空気が裂けてしまいそうな轟音が響いていた。
タワーホテルの上階にいるため、雷がとても近く感じる。
「綺麗」
環は雷を眺めていたが、起きたら連絡する約束を思いだし、早瀬に電話をかけた。
『オレだ』
「起きました…凄い雷ですね」
相変わらず雷は鳴り響き、窓に叩きつけるような激しい雨が降っている。
『怖いか?』
「今は大丈夫です」
『これから部屋に戻る。待っていろ』
「お気を付けて」
電話を切ると着替えて荷物を整理しはじめた。
いつもの出張のように部屋を過ごしやすいように整えて洗濯物をまとめた。
(早瀬さんの気紛れだったとしても私は自分の仕事をやらなきゃ…)
休みは明日一日にしてもらおうと決めると、荷物の中からミネラルウォーターを出して一口飲んだ。
(止まないなぁ…)
リビングの窓辺に立ち、雷と激しく降る雨をぼんやりと見ていた。
カチャ、とロックが解錠される音がし、振り返ると早瀬が帰って来た。
「おかえりなさい」
「あぁ」
脱いだジャケットを受けとると肩が濡れていた。
ジャケットをハンガーに掛けながら早瀬に訊ねた。
「クリーニングに出しますか?」
「秘書がやる…」
(後で自分の分だけお願いしに行こう…)
「眠れたか?」
「はい。雷がならなかったらずっと眠っていたかもしれません」
(夢も見なかったな…)
ジャケットをコート掛けに掛けようとリビングを出ようとすると後ろから抱き締められた。
「…早瀬さん?」
「どうして何も言わずに帰った?」
(今、それを聞くの?)
環が黙っていると、耳元で名前を呼ばれた。
「仕事に行くと言ったら叱られると思ったから…」
あの時は何故かと悩んだが、今なら分かる。
(凄く良く寝た…)
欠伸をして時計を見ると、夕方の5時だった。
(3時間も寝てたんだ)
薄暗い部屋にはバリバリと空気が裂けてしまいそうな轟音が響いていた。
タワーホテルの上階にいるため、雷がとても近く感じる。
「綺麗」
環は雷を眺めていたが、起きたら連絡する約束を思いだし、早瀬に電話をかけた。
『オレだ』
「起きました…凄い雷ですね」
相変わらず雷は鳴り響き、窓に叩きつけるような激しい雨が降っている。
『怖いか?』
「今は大丈夫です」
『これから部屋に戻る。待っていろ』
「お気を付けて」
電話を切ると着替えて荷物を整理しはじめた。
いつもの出張のように部屋を過ごしやすいように整えて洗濯物をまとめた。
(早瀬さんの気紛れだったとしても私は自分の仕事をやらなきゃ…)
休みは明日一日にしてもらおうと決めると、荷物の中からミネラルウォーターを出して一口飲んだ。
(止まないなぁ…)
リビングの窓辺に立ち、雷と激しく降る雨をぼんやりと見ていた。
カチャ、とロックが解錠される音がし、振り返ると早瀬が帰って来た。
「おかえりなさい」
「あぁ」
脱いだジャケットを受けとると肩が濡れていた。
ジャケットをハンガーに掛けながら早瀬に訊ねた。
「クリーニングに出しますか?」
「秘書がやる…」
(後で自分の分だけお願いしに行こう…)
「眠れたか?」
「はい。雷がならなかったらずっと眠っていたかもしれません」
(夢も見なかったな…)
ジャケットをコート掛けに掛けようとリビングを出ようとすると後ろから抱き締められた。
「…早瀬さん?」
「どうして何も言わずに帰った?」
(今、それを聞くの?)
環が黙っていると、耳元で名前を呼ばれた。
「仕事に行くと言ったら叱られると思ったから…」
あの時は何故かと悩んだが、今なら分かる。