未知の世界5

「ふぅ〜疲れた。」







つい、本音が出てしまい、ハッと後ろを見ると、一般病棟からやってきている看護師が笑っている。








『かな先生、すごい人気でしたねぇ。初めてですよ!こんなにすごい患者さん!』









ぇえっ!?そうなの?









「なんで、今日なんですかねぇ。よりによって、私のデビュー日に…。ついてない…。」









『ついてないっていうより、これからこんな外来だと思うけどなっ。』








再び振り向くと、いつの間にか現れた早川先生っ!








「どういうことですか?」








『だって、みんなかなちゃん目当ての親御さんばかりだよっ。』







ぇえっ!?








『病院のホームページに掲載されてたからね。ここら辺のママさん情報で、すでにかなちゃんのような優秀な医者の名前が知れ渡ってるんじゃないかな?』








「そんなことないとおもいますよー!だって、私なんて医者として大してまだ働いてないですもん!」






そうだよ。私の名前が病院に来ない人たちの間で知れ渡るなんて、あり得ないよ。







『今日の患者の親御さんなんて、ほとんどの人が僕の診察室に入ってきて、嫌そうな顔してたもん(笑)






この先生じゃないんだけど…。






みたいなねっ(笑)』









「そんなことはないと思いますけど…。
早川先生に診てもらった方が、絶対にいいですよ…。」








はぁ、そんな毎回今日みたいだなんて、しんどい話だなあ。







と、時計を見ると、既にお昼の1時になっていた。









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