未知の世界5
外に出てみると、二階の窓からりさちゃんが部屋に入るところだった。
そしてさっきの音は脚立が倒れた時のもの。
窓の位置から二階のどの部屋なのか、ここに住んでいたから私には分かる。
急いで二階に上がって、部屋の扉を開けた。
ちょうど部屋の中から扉の鍵を閉めようと近づいてきたのか、私が部屋に入ると目の前にりさちゃんがいた。
『えっ!?』
驚いた様子で動きが止まっていた。
「戻ってきてくれた。」
病状が悪化してどこかで倒れているのではないかと、心配でならなかったりさちゃんが、目の前にいるということに、嬉しさがこみ上げ、安堵からかりさちゃんを抱きしめていた。
『…えっと……。あの……』
戸惑いを隠せないりさちゃんは呆然と立ちすくんでいる。
「心配したんだよ。何かあったらどうしようって。」
自分が涙目になっていることに気づく。それを見ていたからか、りさちゃんも涙目…。
他の患者さんにこんなに思い入れたことがなかった。もしかしたら私のいた施設の子だからなのか、それとも自分と重なるものがあるからなのか…。
『…ごめんなさい。』
そういうりさちゃんの頭を優しく撫でた。