God of Beast
宇宙艇を支えたまま、ウラヌスはゆっくりと地上に降りる。

平地はそんなに多くない。

切り立った岩山や、巨岩があちこちに転がっている過酷な惑星だ。

「アンタってホント化け物ね。宇宙艇を支えて浮遊するなんて…ドラン人ってそんな奴ばっかりなの?」

助けてもらった礼も言わず、毒を吐くスピカ。

「余計な事を言わずに、さっさと宇宙艇の修理をしろ」

腕組みしたまま、岩山の上に立つウラヌス。

その表情はあくまで厳しい。

「シリウス、貴様はスピカについていてやれ。万が一の時は守れるようにな」

「え?」

スピカが見上げる。

「スピカは感じないだろうが…シリウス、貴様ならわかるだろう」

「ああ」

シリウスもまた、ウラヌスと同じ方向を見ていた。

「すげぇ能力値だ…近くにいる」

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