強制両想い彼氏
ベンチに座るように言われ、黙って腰を下ろすと、間髪入れずに皐月くんに唇を塞がれた。
思いもよらない皐月くんの行動に、頭の中が一瞬にして真っ白になる。
ベンチに押し付けられるような荒々しいキスに、思わず身をよじった。
「何……。何で嫌がるの」
「なんで、って……!こっちこそ何でだよ!急に、こんな……ッ!」
「照れてんの?かーわい」
抱き締められて、優しく耳を噛まれて、首筋を舐められて。
突然の出来事にパニックになる頭の中と、弾け飛びそうな心臓。
息が止まりそうで、離して欲しくて。
でも振りほどこうとすればするほど、皐月くんの私を掴む腕の力は増していく。
息を吸おうと開けた唇の隙間から、するりと皐月くんの舌が入り込んできて、一瞬で舌を絡め取られる。
緩く歯列を舐められれば、体中の力が抜けた。
「さ……つきく……っ」
「ん?」
「もう……だめ……」
「もうだめ?こんなの何もしてないのと一緒なんだけど」
私の口の端から流れる混ざり合った唾液を、皐月くんはぺろ、と舐め取ると、愉快そうに口角を歪ませた。
「だってお前が言ったんだよ。“ここでは”だめ、って。だから俺、ちゃんと我慢してやっただろ。本当はあのままケーキ屋で滅茶苦茶に……」
「で、でも……!公園でも、だめだよ!誰か来たら……!」
「こんな時間にこんな場所、誰も来ねぇよ」
「それに……」 皐月くんはぐっと私の体を抱き寄せると、そのまま私のスカートをたくし上げていく。
「ちょっ……皐月く……!?」
強く抱き締められ、ぴくりとも動けない。
そんな私を鼻で笑うと、皐月くんはいとも簡単に私の下着の中に指を滑り込ませた。
「お前だって……こんなに濡れてる」
「ッ……」