鎖骨を噛む





「なんとも思いませんでしたよ。彼女、ブスですし。それよりも計画通りに事が進んでいくのを見ている方が楽しかった。」



「……お前、歪んでるな。」



「歪んでますよ。社会不適合者ですからね。でも、表には必ず裏がある。表でダメなら裏で適合できるんです。ムルソーさん、あなたもそうだからこの仕事を続けてるんじゃないんですか?」



「オレは芸術のためだよ。」



「まあ、なんでもいいです。仕事さえきっちりこなしてくれれば。おっと、もうこんな時間だ。明日テストがあるんで、帰って勉強します。またいい仕事があったら連絡しますよ。」



金子は欠伸をして、立ちあがった。



「なあ、金子。」



「なんです?」




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