毒舌王子に囚われました








――あれ。


わたし、今、なにしてた……?


「…………」


うっすらとまぶたを開けば、視界に入ってくる天井は見慣れないもので。

そこで一気に眠気が吹き飛んだわたしは、慌てて身を起こす。


「ベッド……え、寝てたの?」


そう。寝てたのか。でも、なんで寝ていたの?

わたしは、さっきまで……

誰かといたはずなのだけれど。


あ、そうだ。飲み会。

新入社員の歓迎会に参加していたはず……!!


徐々に記憶を取り戻す。


この春入社した、とある文房具を取り扱う会社の経理事務として働くわたしの名は、土生 稚沙都(はぶ ちさと)。もうすぐ23。

よかった。名前も歳も、身分だって覚えている。

で。ここは、どこ……?


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