毒舌王子に囚われました


オレノモノ?

「持って帰りますよ」
秋瀬さんがわたしの手首を掴む。

「秋瀬さん、わたし、残業……」「そんな予定、キャンセルしろ」

キャンセル……!?

「いったろ。お前の予定なんて、あったところで全部俺のためにキャンセルすればいいって」

「そんな無茶な……」

「だいたい、これのどこが残業なんだよ。お前の仕事はオッサンの下の世話か?」

「へっ……? シモノ……」
いっている途中で、その意味に気がついた。

「ち、違いますよ……! ぶ、部長。もうふざけちゃダメですよ――」

って、あれ。いない。

気がついたら、会議室に秋瀬さんと2人きりだ。

「残業は!?」

「お前、また騙されてどうすんの」

えっ……騙されたの?

それに、

「また……?」

またって、どういう意味ですか、秋瀬さん。

< 78 / 128 >

この作品をシェア

pagetop