毒舌王子に囚われました
オレノモノ?
「持って帰りますよ」
秋瀬さんがわたしの手首を掴む。
「秋瀬さん、わたし、残業……」「そんな予定、キャンセルしろ」
キャンセル……!?
「いったろ。お前の予定なんて、あったところで全部俺のためにキャンセルすればいいって」
「そんな無茶な……」
「だいたい、これのどこが残業なんだよ。お前の仕事はオッサンの下の世話か?」
「へっ……? シモノ……」
いっている途中で、その意味に気がついた。
「ち、違いますよ……! ぶ、部長。もうふざけちゃダメですよ――」
って、あれ。いない。
気がついたら、会議室に秋瀬さんと2人きりだ。
「残業は!?」
「お前、また騙されてどうすんの」
えっ……騙されたの?
それに、
「また……?」
またって、どういう意味ですか、秋瀬さん。