青野君の犬になりたい
青野君はうんざりした顔で「知らない。気にしなくていいよ」と、さらに歩調を速めた。

というわけでまたもや東京タワーデートはままならず、無難に映画を観て初デートを終えた。
ついこの間は3番目の彼女のカンナさんと会って1番目の彼女について謎を投げられ、2番目の彼女からは誰かに似ているだの、オカミだの、また更なる謎を振られ、頭の中の靄は濃くなるばかりだ。
この恋はまるで修行だ。忍耐力が必要だ。
私は丹田に力を込める。
< 75 / 125 >

この作品をシェア

pagetop