彼女の恋愛偏差値

「……坂野、モモのこと好きなんだろ？」

「は？なんで、そうなる？武田くんこそ、モモのこと好きなんじゃないの？」

「……はぁ～」

彼は体を起こし、心底イヤそうな顔で私を見る。

「オレ、同性愛者じゃないけど」

ぐはっ！
マジっすか！

「だっ、だってっ!!私のこと、時々睨んでなかった？」

「え？知らない知らない」


少しだけ考えて。
武田くんは顔を赤くしながら、
「もしかしたら、他の人と仲良くしてるのがイヤだったのかも」
とボソボソと呟く。

えぇ!?
そんな！

てかっ！
こっちまで赤くなるじゃんか！

「だ、だからっ、さっき話あるって言われた時、色々考えて。武田くんはモモのこと好きでライバル視されてたんだって。妙に納得してたんだけどっ」

「マジでなんなんだよ、それ」

呆れたように再び寝転び、背中を向ける武田くん。