彼女の恋愛偏差値


沈黙は続く。


「ねぇ」

ドキドキを必死に抑えながら、気になっていることを訊くことにした。

心臓の音がきこえそうなんですけどっ。


「ん~?」

彼は背を向けたまま答える。

「私のどこが好きなの?」

ぎゃっ!!
なにげにモテ女子的発言!

言った後で、めちゃめちゃ恥ずかしいことを言ってしまったことに気づいたけど。

こっ、こんなの勢いが大事だよねっ!


「……答えなきゃダメ?」

「うんっ、ダメ」

グハハ!
勢い任せてモテ女子的発言連発しちゃってみる!


彼は少しだけこちらのほうへ体を向ける。

ちょっ、照れるっ!


でも、照れくさいけど。
武田くんが真剣な顔してるから、少し恥ずかしさが軽減される気がする。



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