溺愛スイートライフ~御曹司に甘く迫られてます~
新條は一旦顔を退いて、不服そうに尋ねた。
「えぇー? おなかすいてるの?」
「それほどでもないけど、買い物もあるし」
うっかり正直に答えると、新條はまた嬉しそうにすり寄ってきた。
「今日はケーキもあるし、あるもので簡単にすませようよ」
「うん、まぁ、それでもいいけど」
「じゃあ、決まり」
そう言って新條は花梨を抱きしめる。やばい。また新條マジックにはまりそうになっていた。
「いや、そうじゃなくて……」
花梨は必死の抵抗を試みる。すると新條は抱きしめる腕に力を込めてすがるように懇願した。
「お願い。もう少しだけ、こうして抱きしめていたい」
花梨は抵抗をやめて新條の背中に腕を回す。
「……うん。わかった」
互いに目を閉じて、静かに抱きしめあう。今後のことは、またあとで一緒に考えよう。
今はあと少しだけ……。
互いの鼓動と温もりを感じながら、花梨は新條と一緒に幸せをかみしめることにした。
(完)


