お前のために俺はいる
「なんだよ、どこ行くんだよ?俺早く帰りたいだけど?」


俺は江藤の手を振りほどいてため息をついた。


江藤と絡むとろくなことがねぇんだよ。


だいたい女の子がらみで面倒なことになるから。


今最悪な気分の俺と空気を読めない江藤。


江藤は俺の態度を気にすることなく、俺の前を歩いていく。


「いいからついてこいって、、、」


江藤の後ろをとりあえず歩いていくと、


学校の校門を出たところに1人の女の子が立っていた。


「えっ、、、、、」


心臓が変な脈をうつように一瞬時が止まった。


嘘だろ、、、、、


「この子さ、俺が最近仲良くしてる子!可愛いだろ?なんかさたまたまお前の話したらさ、めっちゃ会いたがって頼まれたんだよ」


まだ夢を見てんのか?


江藤の声が聞こえないくらい、俺は目の前にいる女の子を見て動けなくなった。


「、、、冬馬くん??ですよね?」


「、、、、、あ、うん」


返事をするのがやっとだった。


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