【短編】彼氏はきみだけ。




幼い頃、俗に言うガキ大将がいた。


クラスでわたしが目をつけられて、暴力を振るわれたり、給食を盗られたり、気づけばランドセルが傷つけられていたりして。


いじめと呼ぶのに相応しくて、わたしは学校に行かなくなった。



そんなとき、由惟がわたしの部屋に入ってきて、『やっつけた!』と傷だらけの顔で言った。


あざだらけで、切り傷だらけで、血をだらだらと垂らしているくせに、『俺すごい? すごいよね!』と自画自賛していて。



なにがあったのか聞くと、そのガキ大将に闘いを挑んで、やられてもやられても闘い続けた結果が、これ。


由惟の根性の強さに、ガキ大将は負けを認めたみたいで、もうやらないと宣言をして、そそくさと帰ったらしい。


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