【短編】彼氏はきみだけ。
『傷だらけになってまでやらなくていいよ! なにしてんの!』
『……だって』
消毒液やらで傷を消毒して、さらにガーゼなどで手当てをしていると、少し痛そうに顔をしかめた由惟は、突然ぶわっと泣き出した。
驚くわたしに、由惟はがばっと抱きついてきた。
『なっちゃんいないと……寂しいんだもん…っ』
『由惟……』
『意地悪する奴はもういないよ。だから、俺と一緒に学校行こ……?』
───あの日。
ただの幼馴染だと思ってきていた由惟が、誰より輝いて見えて。
わたしのために、ボロボロになってきた由惟が、やっぱり大好きだし……。
男の子としても、ひと目置くようになった。