【短編】ファースト・キスはあなたの部屋で


彼の言ってる意味はわかったけど、わからなかった。



私と翔真はそう言う関係じゃないから。



「遥、バカだもんな。わからないか」


翔真は「そうだったバカだった」と何度もバカを繰り返す。


何よ。


いつもの翔真にすぐ戻っちゃって。



「そーですよーだ!バカですよー!バカでうるさくて、全然可愛くないですよー!悪かったわね!!」



なにこれ。


なんで私、怒ってんの。


自分がわからない。


どうせ私は……



「………っ?!」



俯いていると。


突然、唇に柔らかいものが触れた。


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