一之瀬さんちの家政婦君

「一之瀬さん……!?」

飛鳥は今日一番で驚く。

彼はこんな時間にこんな場所で、しかも車ではなく徒歩でいるような人じゃない。

「迎えに来た」

和真の言葉に飛鳥はさらに驚いた。

ポカーンとあんぱん口を開けて彼の顔を見る。

「迎えに来たって、いつ帰るかも分からないのに……」

「お前の行動は筒抜けだろ」

「あ、そっか……」

飛鳥はGPSの存在を今の今まで忘れていた。

和真のお迎えはそれぐらいの驚きと衝撃だったのだ。

「あの……俺の存在はちゃんと認識してます?」

完全に蚊帳の外になっていた櫂人が二人の間に割って入る。

GPSにとどまらず真横にいる友人の存在すらも忘れかけていることに気付いて、飛鳥は慌てた様子で「も、もちろんですよ……!」とフォローを入れた。
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