嘘は取り消せない
桜side

「やっと終わったぁ」
今日一日分のノルマはこなした
今回は高校2年生の分で習ったところも
あったからよかったけど今度から
全く知らないところ

「こんな事なら病院で勉強してたら
よかったなぁ」

荷物を片付けながら誰にも聞こえないほど
小さな声で呟く

「あ、秋月先生」
「何」
振り向く動作は昔と変わらない

なんか秋月先生に彼女がいた事は
ショックだったけど
別にもういいやって感じ

顔に笑顔を貼り付ける
「ありがとうございました」
お礼を告げて塾を出る

“今までありがとうございました”
昔のお礼を込めた

外はまだ純粋な白で
今の私の黒く淀んだ心とは正反対だった

「本当に汚いなぁ」
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