ミステリアスなユージーン
オーナーとも顔見知りだし、平気。

私は荷物をまとめるとスマホをしまい立ち上がった。


∴☆∴☆∴☆∴


三十分後。

「……大丈夫かな、安藤君……」

安藤君は元々安積君のチームだ。

もしかしたら手掛けた案件に、クレームやメンテが発生したのかもしれない。

連休限定の助っ人として私の手伝いをしてくれる予定だけれど、安積チームのSDになにかあれば引き留める事は出来ない。

……大体ね、私の嫌な予感ってすぐに当たるのよね。

その時、引き戸が静かに開いた。

「お待たせしました」

……ほらな!

だって、引き戸の向こうに立っていたのは佐渡君だったんだもの。

佐渡君は私の顔を見てすべての動作を止めた。

それから小さく息をつくと、

「なんですか、その顔は」

私を一瞥した後、部屋へ入ってきてゆっくりと引き戸を閉める。

「安藤くんなら急用が出来て来られません」

「……佐渡君の事は待ってませんけど」

テーブルをはさみ、私の真正面に座った佐渡君が再び口を開いた。

「俺では嫌ですか」
< 101 / 165 >

この作品をシェア

pagetop