開かずの教室
用意するものは、百本のろうそく。会談を終えたものはろうそくを一本消すのが決まり。
しかし、百も怪談を話していたら夜が明けるという声もあり、十物語にしようと言うことでまとまった。
今、あなたの鞄には、細々とした荷物とともに二本のろうそくが入っている。頭の中には、みんなに話すための怪談話が二つ…
残り八本のろうそくと八つの話は、周りのものが用意しているはずだ。
懐中電灯の楕円形の光が、ギシギシ鳴る廊下を照らし出す。
「ワクワクするね……。」
あなたの耳に、声が聞こえる。
「なんだか、自分の周りにもやもやしたものが飛んでいるような気がしない?」
すると、違う声が言った。
「それっておばけ?」
「ちょっと、怖いこと言わないでよ!」
ヒステリックな声が挙がる。