開かずの教室
そのとき、
「ほら、ここが開くよ。」
足元で声がした。
壁の下の所に通気用の小窓があった。そこがあいている。
あなたは腹ばいになると蛇のように小窓をくぐった。
真っ暗な教室。窓に懐中電灯を向けると、重そうな暗幕が、月や星の光を遮っている。
後ろの壁には、空っぽの薬品棚が並んでいる。
「ここ、理科室だったのかな?」
あなたの呟きに誰も反応しない。
机は取り除かれがらんとしている。
懐中電灯で戸を照らしていたあなたの口から、「ヒッ!」という悲鳴が漏れる。