空と君とダイヤモンドと
「会えるといいね」


「まぁ、そのうちかな。なんだろう瑛梨奈ちゃんにはなんでも話せちゃうな」



なんて笑う塁くんに胸の奥がきゅうっとなる。



「瑛梨奈ちゃん、いつも頑張ってくれてるよね」


「え?」


「マネージャー。いつも瑛梨奈ちゃんの頑張り見てるよ」



ニコッと微笑む。


やっぱりこの人が好きだ。
そう確信する。


塁くんはあたしのことなんて何とも思ってないんだろうけど。
やっぱりあたしは塁くんがすきなんだ。



「…塁くん」


「ん?」


「入学式の時のこと覚えてる?」


「あー…」



あたしの言葉に塁くんが困った顔になる。



「やっぱり困ってる」



あたしは塁くんの顔が可笑しくて笑ってしまう。



「俺、瑛梨奈ちゃんのこと何も知らないからさ」


「あたしは塁くんのこと初めて会ったときから好き!」



あたしの言葉に目を見開く。


< 31 / 533 >

この作品をシェア

pagetop