空と君とダイヤモンドと
「瑛梨奈ちゃん緊張してる?」



隣に座った塁くんがあたしの手に自分の手を重ねる。



「こんなとこ座ったことないし」


「やった。瑛梨奈ちゃんの初めてゲット」



なんて無邪気に笑ってる。



「塁くん、慣れててムカつく…」


「慣れてなんかないよ」



そうは言うけど塁くんの顔はいつ見たって余裕の顔にしか見えなくて。



「だって、あたしは付き合った経験も少ないから…」


「俺だって、瑛梨奈ちゃんで二人目だよ。ただ期間が涼香とは長かっただけで」


「あたしはそんな長い経験もないから…」



いつも思うけどあたしより経験の多いはずの塁くんがキスすらしてこないのってやっぱりあたしが経験が少なすぎるからではないだろうか。



「俺さ、怖いの」


「怖い?」


「瑛梨奈ちゃんのこと傷つけるのが怖くてキスすらできない」



自分の考えが読まれているのではないかとバッと塁くんの顔を見る。

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