【完】蜂蜜色のヒーロー。


「普通に、妃莉と昼飯を食べようと思って、連れて行かれたら嫌だから、声かけただけ」


「……そうなの?」


「うん」



パンの入ったビニール袋を出した御津くんは、「食べねえ、一緒に」と誘ってくれた。



断ろうかと思ったけど、ひとりになるのも嫌だし、御津くんがそう言ってくれることが喜ばしくて。


気がつけば、「うん」と頷いていた。

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