【完】蜂蜜色のヒーロー。
「妃莉は弁当なの」
「毎日そうだよ。御津くんは?」
「両親が共働きだし、俺は料理できねぇから、いつもパン」
連絡先は交換したけど、1回も使ってないし、話したのも2回目。なのに彼は、赤裸々に話してくれた。
そっか……御津くんって、なんでもできそうなのに、意外とできないことあるんだ……。
「……妃莉が作って」
「え?」
「俺のために、妃莉が弁当作って」
「私で、いいの……?」