お見合い相手は冷血上司！？
　ベッドに転がり、布団を頭まで被った。

　夕食まで眠ってしまおう。お腹もいっぱいだから、きっとすぐに眠れるはずだ。
　うん、と自分に言い聞かし、固く目を閉じる。
　しかし目を閉じると、雨音や地鳴りのような雷鳴が、より鮮明に耳についた。
　慣れない場所のせいか、眠気は全く襲ってこなくて眠れそうにない。

「……お風呂でも、入って来ようかな」

　布団から顔を出してみるけれど、出るにはやっぱり心許ない。

　すると、唸り声の後、窓に割れ目を入れるかのように稲妻が素早く走った。
　同時にビリビリと音を立てて震える窓の音に、思わず飛び起きる。

　見ているこっちまで痺れるような感覚が、気持ち悪くて不安を煽った。

　一度落ちたそれは、あとに続くように短い感覚で続いていく。

　この雷、近い……。

　閃光と共に微かに感じる揺れに、より一層身体は強ばった。
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