お見合い相手は冷血上司!?
「この前お前も会った一つ上の兄、隼人と俺は、生まれた時から相馬の跡継ぎとして育てられた。
父も母もあまり厳しい人ではなかったが、周りがそうもいかなくて、俺も隼人も結局は相馬の為にと言われ続けて育てられた。
しかし、俺は正直相馬を継ぐことに昔から関心が持てなくて、押し付けられれば押し付けられるほど、こっちの世界に興味が湧いていた。
その点隼人は昔から跡を継ぐことだけを考えて生きてきたようなもので、俺もずっと隼人が跡を継げばいいと思っていた」
私の頭をさらりと撫でる彼の手は、いつもより冷たい。私はその手を取ると、ひな鳥を温めるように優しく握り締めた。
「でも、俺たちの間には徐々に差が出来始めた。……周りは、隼人より俺を、と言い出す人間が増えてきて、隼人も少し変わってしまった。
それでも俺は、相馬じゃなく、自分の力を試したかった。母方の旧姓を借りてこの会社に入社して、この仕事で……出来るところまでやってみたかった」
淡々と話す彼の目が悲しげに揺れているのを見つめて、握り締める手に力を込める。
父も母もあまり厳しい人ではなかったが、周りがそうもいかなくて、俺も隼人も結局は相馬の為にと言われ続けて育てられた。
しかし、俺は正直相馬を継ぐことに昔から関心が持てなくて、押し付けられれば押し付けられるほど、こっちの世界に興味が湧いていた。
その点隼人は昔から跡を継ぐことだけを考えて生きてきたようなもので、俺もずっと隼人が跡を継げばいいと思っていた」
私の頭をさらりと撫でる彼の手は、いつもより冷たい。私はその手を取ると、ひな鳥を温めるように優しく握り締めた。
「でも、俺たちの間には徐々に差が出来始めた。……周りは、隼人より俺を、と言い出す人間が増えてきて、隼人も少し変わってしまった。
それでも俺は、相馬じゃなく、自分の力を試したかった。母方の旧姓を借りてこの会社に入社して、この仕事で……出来るところまでやってみたかった」
淡々と話す彼の目が悲しげに揺れているのを見つめて、握り締める手に力を込める。