お見合い相手は冷血上司!?
 課長がフロリダに旅立ってからは、もうすぐ丸三年が経とうとしている。
 連絡はなく、私もしていない。
 前に一度だけ偶然隼人さんに会った時は、元気に過ごしていると聞いた。

 フロリダの支社もさる事ながら、将来グループの身になる為の勉強もしているらしい。
 課長のことだから、きっと毎日頑張っているんだ。

「おめでとう! 桃」

「平田おめでとうー!」

 割れんばかりの拍手の中、頬にクリームをつけた二人が幸せそうに笑う。
 お祝いムービーで大号泣する桃を見られたから、今日は大満足だ。

 まさか酸欠だとは思わなかったから、あんなに苦しそうにさせるつもりはなかったのだけれど。
 しかしウェディングドレスに身を包んだ桃は、思わず息を呑む美しさだ。黙ってさえいれば、百合の花のよう。

『ではこの後は、お庭の方でブーケトスを行いたいと思います。皆さま順番に、お庭の方へとお進みください』

 司会の方のよく通る声がして、私も席を立った。
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