お見合い相手は冷血上司!?
 今すぐ駆け寄りたいのに、足がガクガクと震えて動かない。
 三年ぶりに見る彼に、言いたいことはたくさんあるのに、言葉が出ない。

 すると彼は、背中の後ろに隠していた左手を前へ出した。
 ぶわりと白い花びらが舞い、大きな純白の花束が目の前に現れる。

 それは今、私たちの隣で咲き誇る花と同じものだ。

「細くて、いつも自信なさげで、しかし、何があっても強くて、美しい。……お前にピッタリの花だな」

 花束を差し出す彼は、イタズラに笑う。
 愛おしくて、今にも溢れ出しそうになる涙をこらえると、私は花束ごと彼の胸に飛び込んだ。
 
「課長……!」

 この腕に抱き留められる日を、どれだけ心待ちにしたか分からない。
 焦がれるように熱くなる胸が、痛いほどに高鳴った。

「遅くなった。待ってたか?」

 耳元で囁かれる声は、あの頃と同じく、私を激しく揺さぶる。
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