お見合い相手は冷血上司!?
「思い詰めた顔? あぁ、この特大ホームラン級のニュースに、ヒシヒシと感動を噛み締めてたんだよ。お前は何をそんなに怒ってるんだ? お前も二十六で、別に結婚したって全く可笑しくはないだろう?」

 もう、呆れて力も出ない。
 足元から崩れるように再び椅子に腰掛けると、期待の眼差しでこちらを見つめる父をジロリと睨み付けた。

「……今は仕事が大切で、大事な時期なの。今は恋愛のことなんて考えられないし、その時が来たら結婚相手は自分で探すから! とにかくそんな我が儘男とお見合いなんて絶対にしない!!」

 こんな口約束で決まった訳の分からないお見合いになんて、付き合いきれない。
 冷めかけて香りが薄くなってしまったコーヒーを一口飲むと、思わず鼻で息をついた。
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